気付けば2月。今日はまずお知らせからさせてください。
◎1月29日より、新宿K’s Cinemaにて ラストショー〈ピンク四天王〉が開催されています。「作家性に満ちた先鋭的な作品を作り続け」、ピンク四天王と呼ばれたサトウトシキ、瀬々敬久、佐野和宏、そして佐藤寿保監督の名作が一挙上映。こんな疫病の季節に、こんな弾丸ぶっ放してくるかい、という最高に濃密な2週間です。
私が主演させていただいた佐藤寿保監督作品『眼球の夢』も久々劇場上映です。
もしよければ、ぜひお越しくださいませ。
『眼球の夢』上映回
2月2日18:15
2月9日16:40★上映後舞台挨拶アリ。私と寿保監督が登壇します!
「観客を視姦し、終わることのない悪夢の映画」とあらすじにありますが(笑)、その通り悪夢のような表現たっぷり、血もバンバン出ますから、心臓の弱い方はお控えくださいネ。寿保監督の哲学、侵されしものの復讐、脚本・夢野さんの美しい言葉。
(当時はワタシも20代前半…今観ると、この芝居こうすりゃいいのに…なんて色々思っちゃうケド、)今の時代に観ると新しい発見がありそうです。
◎3月出演舞台「オロイカソング」情報解禁
東京藝大卒の女性達を中心に結成されたユニット 「理性的な変人たち」の次回作品
「オロイカソング」に出演します。
“この身体で、語ること。この身体でなければ、語れないこと”。
どんなことを語り、紡げるのか、私自身とても楽しみです。
こちら、解禁後早速ですがチケット予約開始しております。ぜひお越しくださいませ。
【ご予約はこちら】
https://torioki.confetti-web.com/form/1563/8711
【公演日程】
2022年3月23日(水)~27日(日)
さて、女5人芝居のオロイカソング。女5人と言えば、女優倶楽部。女優俱楽部といえば部活動。部活動と言えば、私は高校時代を思い出します。(マジカルバナナ♪)
今年に入ってから学生時代に関わった方々との交流が復活し、あの頃のことを思い返す機会が何度かありました。
私の高校時代と言えば、友人Mのことを抜きにして語れません。あの子が日本を離れて、気づけば3年くらいになります。もしかするともっとかな。
先日彼女がSNSに「この間まで2006年だったはずなのに」と記していて、思わず吹き出してしまいました。
2006年、ホルモンの暴走と、エゴの肥大化で健康的に過ごせなかった中学時代を終え、「絶対に女子高に行く」と決意し入学した先で、私は彼女と出逢いました。
「制服っぽい服装」ならOKだった高校で、まるで海外ドラマに出てくるようなオシャレな着こなしとシュっとした顔つきで人目を引いていた彼女は、1年生にして軽音楽部のスター。
私は私で、変わった名字だったことから内部進学生の関心を引いていたようで、入学初日から「アイツは誰だ」と他クラスの生徒が見物しにくる始末。
自分には釣り合わない、花の女子高に飛び込んだ筈だったのに、教室の外に出た瞬間知らない内部進学生から「どこ行くの万里紗!」と声をかけられ、「トイレでウンコだよ」と思わず言ってしまったところ爆笑を呼ぶという、なんとも幸先のいいスタートでした。
なんとなくお互いの存在が気になっていたMとは、2年生で同じクラスに。火と油みたいに正反対の私たちだったけど、お互いの欠けたところ・でっぱったところがぴったりと合わさったパズルみたいで、多くの時間を共にしました。(授業をサボることも、校則をちょっとだけ破ることを教えてくれたのも、彼女。)
勇気があって、臆せず人を挑発するが、繊細。興味関心はすぐ移る。強さをひけらかさず、シルクのシーツみたいにサラッとしているが、ふかーい、あつーい、自己肯定感をもっている。そしてとにかく、優しい。
我武者羅で、気が強くて、自分のことが大嫌いだった私にとって、彼女が見せてくれる世界は鮮やかでかっこよすぎたけど、彼女にだけは、誰にも言えない虚しさのことを打ち明けられたし、たくさんたくさん共感してもらえました。たくさんたくさん、受け止めてもらいました。
彼女を思うと、思い出す言葉があります。
「女なんて、ハッタリよ。」
断っておきますが、コレ、巷にある「女という生き物は〇〇」ってタイプの、ジェンダーバイアスに縛られた言葉ではありません。
「女だからって引っ込みなさんな。やりたいこと、叶えたいことがあるんでしょう?だったら、“やりたいんです、叶えるんです、私にはできるんです”ってハッタリかましたらいいの。現実は後からついてくるんだから。」
そういう意味の言葉でした。
そしてその言葉どおり、Mはよくハッタリをかます女でした。
当時私は、彼女のハッタリを聞くたびに度肝を抜かれ、なんてかっこいい女なんだと思いながら、その大胆さと軽快さに笑けてくるというか、ああ、私もそんな身軽に自分を信じていいんだ、と楽にしてもらっていました。
しかもMの良いところは、ハッタリを言ったって、そこに責任は持たないトコロ。
違うなと思ったら、船を乗り換えてしまえばいい。てかなんなら乗り捨てちゃえばいい。
魔法の合言葉は「〇〇は、私には合わなかったみたい」。
それでも不思議なことにMのハッタリには嘘を感じなかったし、そして不思議なことにMのハッタリは、本当に現実になっていったのです。
Mとは、もう随分長いこと会えていません。
でも彼女を思い返すとあの軽快さ、世間を軽々と、下駄の音でもカランカランと鳴らして駆け抜けていく姿が浮かびます。
そして、あ、もうちょっと自分を信じてみようかな、と思わせてもらえる。
その時期その時期で交流の深度はちがうけれど、大切な友人たち、仲間たちに恵まれてほんとうによかったなぁ、と思います。
そう。今お稽古しているスウェーデンのお芝居「I Call My Brothers」も仲間/友人がキーワードになっているお芝居。前売は完売ですが、当日券・増席の可能性もありますから、ぜひご注目くださいませ。
それから、私の大好きな友人たち 女優俱楽部の活動も。今年もモリモリ活動していきますよ~!乞うご期待、です!
先日質問お寄せいただいた方から、質問・コメントはここから送れるよと教えていただきました♡ありがとうございます。良ければいつでも^^
https://marissa.medy.jp/ask